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日韓新時代フォーラム2022年6月月例会

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관리자 2022-12-21 11:12

日韓新時代フォーラム2022年6月月例会

■日時:2022年 6月 27日(月)  18:30-20:20

■場所:東西大学校センタムキャンパス 17階 MICE実習室

■プログラム:

- 夕食会(18:30-19:00)

- 講演会(19:10-20:20)      

テーマ:「最近の日中関係」

司会:趙 堈熙(釜山大学前副総長/日語日文学科教授)

講演者:辛 正承(元駐中国大使/東西大学東アジア研究院院長)

指定討論:朴 在郁(新羅大学行政公務員学科教授/釜山学研究センター長)

■行事の写真:

■行事の要約:

韓日新時代フォーラム 6月月例会開催

 辛 正承(元駐中国大使/東西大学東アジア研究院院長) 「最近の日中関係」

  6月27日(月)、韓日新時代フォーラム6月月例会が開催され、元駐中国大使の辛正承東西大学東アジア研究院院長による基調講演「最近の日中関係」が行われた。

 まず、人口14億人、国土面積全世界3位、55の少数民族を抱え、2010年には日本は抜いて世界第2位の経済大国となった現在の中国について説明した。また、国防予算も世界第2位で、2050年までに中国軍を世界最高水準の軍隊とする目標を掲げ、経済力のみならず軍事力においても、国際社会における中国の影響力は大幅に増しており、中国脅威論を生むに至っていると述べた。

 次に、中国の対外政策について、持続的な経済発展のために安定した外部環境の確保を重視してきたが、習近平以降、「韜光養晦(才能を隠して、内に力を蓄える)」から「奮発有為(発奮して、何事かなさんとする)」へと攻勢に転じたと述べた。そして、アメリカなどの大国とは、不衝突・不対抗、相互尊重、合作共贏という「新型大国関係」を主張している語った。

 また、日中関係の現況について、経済・人的交流は良好な状態にあるが、政治は比較的低調な状態が続いていると述べた。しかし、両国間のコミュニケーションは継続しており、「建設的で安定した両国関係」を構築するというのが日本の立場であるとし、去る5月18日にオンラインで行われた林-王毅日中外相会談の内容が現在の日中関係を最もよく表していると語った。

 そして、日中関係における制約要因と主要懸案として、中国の台頭とこれに対する日米の対応について説明した。「中国の夢」を達成するため、中国が攻勢的な対外政策に転じ、海洋進出に向けた国防戦略を展開していることに触れた上で、米バイデン政権が「暫定国家安全保障戦略指針」で中国を唯一の戦略的競争国と定めて持続的に圧迫していること、そして、日本は米国の対中圧迫政策に同調している現状について語った。

 最後に、米中という大国間の戦略競争が続く構造的な問題のため、今後も日中関係の改善には相当な時間がかかるであろうと展望を述べた。中国の強大国というアイデンティティに基づいた攻勢的な対外政策は今後も持続するであろうし、歴史問題や領土問題などの敏感な問題はいつでも噴き出す可能性はあるが、中国は依然として日本の技術と資本に関心を示しており、経済・文化交流では、日中両国が互いに協力の必要性を感じていると語った。

 講演後は、日韓両国の対中政策の違い、米中関係や日中関係が朝鮮半島に与える影響、ロシアによるウクライナ侵攻に対する中国の対応などについて、活発な議論が行われた。