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第3回 釜山-福岡ジャーナリストフォーラム 「日韓メディアの新たな地平 -日韓関係専門プラットフォームの可能性と課題-」

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관리자 2026-02-25 00:00

第3回 釜山-福岡ジャーナリストフォーラム 「日韓メディアの新たな地平 -日韓関係専門プラットフォームの可能性と課題-」

第3回 釜山-福岡ジャーナリストフォーラム

日時:2026年 2月 21日(土) 10:30-17:10

場所:東西大センタムキャンパス 地下1階 コンベンションホール

プログラム:

  10:30-10:50 開会式

  10:50-12:20 第1セッション

         「レガシーメディア vs ニューメディア:

          レガシーメディアの視点から見た日韓関係とニューメディアの影響力」

  14:00-15:30 第2セッション

         「釜山-福岡超広域圏における日韓認識とメディアの役割:

          国家間の巨大な言説空間を超え、実生活(経済・観光・文化)中心の『超広域生活圏メディア』の現状と課題」

  15:40-17:10 第3セッション 総合討論

         「日韓関係専門プラットフォーム設立に向けたブレインストーミング:

          ニューメディアプラットフォーム構築のビジョンと課題」

「日韓メディアの新たな地平 -日韓関係専門プラットフォームの可能性と課題-

日韓のジャーナリストと研究者がメディア環境の変化と両国関係報道のあり方を議論する「第3回釜山-福岡ジャーナリストフォーラム」が2月21日(土)、東西大学センタムキャンパス・コンベンションホールで開催された。フォーラムは東西大学日本研究センターの主催で、「日韓メディアの新たな地平 -日韓関係専門プラットフォームの可能性と課題-」をテーマに行われた。この日のフォーラムには、日韓のジャーナリストおよび研究者、また「韓日新時代フォーラム」の会員も含め、約50名が参加した。

開会式では、東西大の張済国総長が開会の辞を述べ、ニューメディア時代に求められる客観的かつ均衡ある報道の重要性を強調し、日韓関係を扱う専門的情報基盤の必要性を指摘した。続いて、在釜山日本国総領事館の大塚剛総領事と「福岡-釜山フォーラム」福岡側代表世話人の石原進JR九州名誉顧問が祝辞を述べた。両氏は、日韓関係における本フォーラムの意義を高く評価し、日韓関係専門プラットフォーム構想への期待を語った。

第1セッションでは、デジタル化によるメディア環境の構造変化が中心議題となった。東西大の徐永娥客員教授は、SNSや動画プラットフォームの普及により「個人のメディア化」が進み、従来のマスメディア中心の情報流通構造が大きく変容していると指摘した。また、ニュース消費の映像化に伴うアルゴリズム偏在や確証バイアスが、社会的分断を助長する可能性にも言及した。朝日新聞の箱田哲也記者は、ニューメディアの拡大にもかかわらず、事実確認や背景説明といったジャーナリズムの基盤的機能は依然としてレガシーメディアが担っていると述べ、信頼性確保の重要性を強調した。

続く討論では、SNS時代における政治的動員の新たな特徴、日韓双方で見られるレガシーメディア不信や、フィルターバブル・エコーチェンバーによる「敵対的メディア認知」の問題も論点として提示された。その一方で、ファクトチェック機能や文脈提示能力など、レガシーメディアの役割への期待と再評価の可能性が議論された。

第2セッションでは、国家レベルの政治議題を超えた釜山-福岡超広域圏における日韓認識と「生活圏メディア」の役割が議論された。釜山日報の孫慧林記者は、釜山日報と西日本新聞による協働取材・記事交換の実践を紹介し、地域紙間の連携が生活情報共有や相互理解の深化に寄与していると報告した。RKB毎日放送の高藤秋子記者は、日韓国交正常化60周年関連番組の制作とオンライン配信事例を示し、テレビとデジタルの連動が越境型メディア空間を形成していると指摘した。

討論では、理念対立や政治フレームに依存しない「日常情報共有」の重要性が強調された。特に観光、文化、地域生活、消費行動など日常的経験を共有する情報発信が、両国市民の相互認識を柔軟化し、対立構図の固定化を防ぐ可能性が指摘された。また、地域発メディアの持続可能性や人材ネットワークの構築についても議論が行われた。

第3セッションの総合討論では、日韓関係専門プラットフォーム設立に向けたビジョンと課題について意見交換が行われた。東西大の朴柱榮教授は、AIやデジタル技術が進展するシンギュラリティ時代において、専門的知見を備えたニューメディアとMZ世代の役割が拡大すると述べた。東西大の藤井通彦客員教授は、固定観念や序列意識を超えた双方向情報共有の必要性を指摘し、「生活実相」に基づく相互発信の重要性を強調した。さらに、毎日新聞の堀山明子記者は、若手研究者・学生ネットワークの活用、地域拠点型運営、財源確保、共同編集体制など、具体的なプラットフォーム設計等の論点を提示した。

最後に張済国東西大総長が議論を整理し、今後構想されるプラットフォームについて、レガシーメディアの分析機能とニューメディアの参加・拡散機能を融合した形が望ましいとの方向性を示した。釜山・福岡といった地域発信や生活密着型情報の提供、MZ世代の参加を促すデジタル情報空間の整備など、今後検討され得る多様な展開の可能性を提示した。そして、今回のフォーラムをその具体化に向けた出発点とし、東西大日本研究センターを中心に試行的取り組みを重ねながら段階的な発展を目指したいとの考えを示した。