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日韓新時代フォーラム2023年9月月例会

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관리자 2023-12-30 15:28

日韓新時代フォーラム 9月月例会

日時:2023.9.25(月) 18:30-20:30

場所:東西大センタムキャンパス 地下1階 コンベンションホール

タイトル:9月月例会開催「尹錫悦政権の対日外交 その評価と課題」

プログラム概要:- 夕食会(18:30-19:00)

                                        - 基調講演(19:10-20:20)

                                        講演者:曺良鉉(国立外交院 外交安保研究所 責任教授)

                                        指定討論者:裵在漢(国際新聞 前社長)

                                        司会:金大植(慶南情報大学 総長)

■行事の写真:

■行事の要約:

日韓新時代フォーラム 9月月例会

「尹錫悦政権の対日外交 その評価と課題」

9月25日(月)、韓日新時代フォーラム9月月例会が開催され、国立外交院外交安保研究所の曺良鉉責任教授による基調講演「尹錫悦政権の対日外交 その評価と課題」が行われた。

 まず、曺良鉉教授は2023年6月に発表された「国家安保戦略:自由、平和、繁栄のグローバル中枢国家」を引用し、尹錫悦政権は日本を「厳しい安保環境の下、普遍的価値を共有する戦略的パートナー」と認識していると説明した。そして、尹錫悦政権の対日外交の基調である、戦略的パートナーとしての日本認識、未来志向の日韓関係の復元、日米韓協力強化、地域および多国間の戦略協力拡大、経済通商・非伝統的安全保障協力および文化・人的交流など実質協力強化の5点について説明した。

そして、韓国の対日外交促進要因としては、尹錫悦政権の日本重視の態度、岸田内閣の安定的支持率、中国と北朝鮮に対する日韓両国での国民世論悪化や脅威論があるとし、さらにバイデン政権の日米韓協力重視と「新冷戦」といったグローバルな要因についても語った。一方で、日韓関係の構造変化や元徴用工訴訟での司法判決、少数与党という尹政権の基盤の弱さなどが制約要因となるとした。また、協力の必要性を感じつつも反日・嫌韓が根強く存在するという双方の複雑な国民感情も、制約要因となっていると述べた。

  次に、尹錫悦政権の対日外交の成果として、日韓関係の正常化と信頼回復を挙げた。3月の尹大統領訪日と5月の岸田首相訪韓でシャトル外交が復元し、経済、安保、社会文化など多方面での協力が進んでいる状況を説明した。また、8月のキャンプデービットでの初の単独日米韓首脳会談は、政権が交代しても覆ることのない3カ国協力の強さを世界にアピールする形となったと高く評価した。そして、尹大統領の先制的な対日アプローチが、これらの好循環を生んだと解説した。

 一方、今後の課題としては、歴史問題でいわゆる「コップの残り半分」を満たすための作業が求められるとし、それができなければ来年4月の韓国総選挙に影響し、尹政権後半の運営は困難になるであろうと述べた。また、慰安婦、佐渡鉱山世界遺産登録、福島原発処理水などの潜在的な問題の管理と同時に、日韓協力による利益の享受を早期に国民に体感させ、日韓協力を日米韓、さらには多国間協力に拡大していくことが重要であると語った。

講演後の質疑応答では、徴用工問題解決への見通し、米大統領選後の日米韓協力、日韓通貨スワップ再開など、多岐にわたって活発な議論が行われた。