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관리자 2021-04-27 00:00
韓日新時代フォーラム 2021年4月月例会開催
■日時:2021年 4月 26日(月) 18:30-20:20
■場所:東西大センタムキャンパス 地下1階 コンベンションホール
■プログラム:
- 夕食会(18:30-19:00)
- 基調講演(19:10-20:20) 司会:李 元範(東西大学日本研究センター 所長)
テーマ:日韓関係を俯瞰する-いま、我々はどこにいるのか?-
講演者:小此木 政夫(慶應義塾大学 名誉教授)
(※ 日韓同時通訳にて進行)
■行事の写真:
■行事の要約:
韓日新時代フォーラム 4月月例会開催
小此木政夫(慶應義塾大学 名誉教授)「日韓関係を俯瞰する-いま、我々はどこにいるのか?-」
4月26日(月)、韓日新時代フォーラム4月月例会が開催され、慶應義塾大の小此木政夫名誉教授によるオンライン基調講演「日韓関係を俯瞰する-いま、我々はどこにいるのか?-」が行われた。
小此木教授は先ず、日韓の歴史摩擦が終わらない理由について語った。日韓は歴史的事実の究明でなく、自己の歴史的な自画像を守るために争ってきたとし、これを 「アイデンティティの衝突」という言葉で説明した。その最大の禍根が日露戦争後に日本が韓国を併合した事実であるとし、近代化の過程で日清・日露戦争に勝ち、アジアの盟主になったという日本人の自画像に対し、日本の計画的な侵略と過酷な支配に抵抗し、独立を勝ち取ったというのが韓国人の自画像であり、互いに両立しない関係にあると語った。
次に、日韓国交正常化会談の限界について述べた。1965年条約体制とは、併合条約はもはや無効で、財産・請求権を相互放棄し、日本が韓国に経済協力を行うとする関係正常化であったとし、これにより、韓国側は経済発展5カ年計画の資金調達ができた一方、日本側の謝罪なしの国交正常化が可能になったと語った。そして、アイデンティティ政治の観点から見れば、日本は国交正常化時に明確に謝罪すべきであったとの見解を述べた。
それから、韓国の民主化、冷戦後の歴史摩擦の変容について振り返った。河野・村山談話、小渕-金大中共同宣言等による関係改善後、盧武鉉政権時代の島根県「竹島の日」条例制定から潮目が変わり、それ以降は政権交代の度に関係が少しずつ変化したと語った。李明博政権以降は韓国司法の司法積極主義により慰安婦・徴用工判決に行政府が拘束され始め、朴槿恵政権では経済大国化した中国重視外交の過程で日本への歴史批判が行われたが、慰安婦合意も達成したこと等を振り返った。
最後に、今後の展望について述べた。短期的には日韓とも外交に取り組む余力はなく、関係改善は容易ではないが、長期的には韓国人が自信を持ち、新たなアイデンティティを形成しつつあり、日本の若い世代もそれを無理なく受入れていることが、歴史問題の克服に貢献し得ると語った。また、バイデン政権の発足による新たな国際環境下での日米間連携強化への要求も、日韓関係にプラス要因として働くであろうし、米中対立の狭間で基本的価値を共にするミドルパワー戦略の共有が成功し、10年、20年と続けば、新たなアイデンティティ形成とも重なり、日韓の関係にも新しい時代が来るであろうと期待を述べた。